修士BLOG

このブログでは、主に修士論文・修士設計のエスキスを行います。

2015年

12月

18日

重厚感のある建築/SRI9

前回のルイス・カーンと、ピーター・ズントーの分析と、4つの暗さをつくるための設計手法を用いて考えました。

 

影を重ねるには、光の重ねる回数によって影の暗さの段階も変わると考え、四角い箱に隙間を作り光を入れました。光が入る方向に垂直に壁を配置することで、影を作りようにしました。

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2015年

12月

10日

重厚感のある建築/SRI8

重厚感とは、壁や天井、柱の厚さ、空間の厚さ、重さのことをいう。空間の重さは影の量によりつくられ、空間の厚さは暗い場所の長さによりつくられる。

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2015年

12月

03日

重厚感のある建築/SRI7

101番目の家/竹原義二


この住宅にとても暗さを感じたのでその手法について考えてみました。


・余白の挿入

 (バラガン邸のように内部と外部空間が狭い敷地にもかかわらず同じくらい設けられている)

・空間と空間をズラす

 (内部と外部がズレて配置されており、均質な空間を解体して、また光と闇が混在している)

・明暗の空間を対比させる

 (暗い部屋の隣には必ず明るい部屋、もしくは明るい外部空間が配置されており、対比させることにより両方を強調している)

・明暗の境界を曖昧にする

(はっきりと内外を分ける場所と、間に曖昧な空間を設けている部分が存在し、曖昧な空間を設けることで明暗の層を増やしている)

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2015年

9月

29日

 素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI6

なぜ組積造に惹かれるのか?

アンコールワットを見に行った際に、つなぎ目のモルタルなどはなく、ただ石を積み上げた建物なのに簡素に見えることはなく緊張感のある静寂な空間を作り出していることに惹かれた。

また、組積造は外から見たら窓が少なく暗いイメージけれど、内部は想像以上に明るく柔らかい光で包まれた空間になっているところが良いところであると思います。


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2015年

9月

19日

素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI5

海外の2000年以降に建てられた煉瓦建築を選び分析しました。

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2015年

9月

11日

素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI4

組積造は現在ではその材料が石のみではなく、コンクリート、木、煉瓦といったような数種類あるので組石と書かずに石を積に変えて用いられている。組積造は部材の断面が大きいほど安定感、量感を与え、可能な開口部がドアおよび小さい窓程度であることから開放感のない閉鎖的なイメージを作り出してしまっている。


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2015年

9月

08日

素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI3

煉瓦の形状による種類

 基本形の普通煉瓦は「おなま」と呼ばれる。その半分の大きさは半桝(はんます)、縦方向に2本に割ったものは羊羹(ようかん)、その半分の大きさは羊羊羹と呼ばれている。オランダ積みの角の部分に用いられる3/4の長さの煉瓦は七五、逆に1/4の煉瓦は二五分、アーチ部を構成する迫持煉瓦などがある。

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2015年

9月

01日

素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI2

□背景

図面や写真で事前に建築を調べてどのようなものかは理解していたはずだが、実際に建物を見に行くと理解していたものを遥かに超える豊かな体験をした。この体験をつくり出すメカニズムに興味をもった。

 

□建築と空間のマチエール

「現実の建築」のもつ、テキストや図面で「表現された建築」では得られないような空間を「建築のマチエール」と定義する。

その空間は不可視で触知できるものではない。しかし、そこには種々の力の発動が内在している。人間の知覚、光、影、気流、匂、そして音などが、それぞれに感応のシルエットを重層させる。空間は感応のシルエットを重層させたものであり、その要素を「空間のマチエール」と呼ぶ。





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2015年

8月

04日

素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI1

1.写真とは異なる空間体験

図面や写真で事前に建築を調べてどのようなものかは理解していたはずだが、実際に建物を見に行くと理解していたものを遥かに超える豊かな体験をした。この体験をつくり出すメカニズムに興味をもった。     

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2015年

2月

03日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む小石原文化・自然学校-/ITB21

行者杉の配置:

密に行者杉を立てたところが、行者堂のある方に車が入ってこれないように思わせる境界になったり、役場や道の駅の存在を隠す役目になるように配置し、行者堂からの眺望を妨げないように疎にする部分を考えて配置しました。


行者杉の密度が2〜4mで立っているので、密にする部分はを2~4m感覚で杉を配置。

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2015年

2月

03日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む小石原文化・自然学校-/ITB20

行者堂と閼伽井を減らし、配置し直しました。


交通:

循環バス 拡幅してまっすぐに整備した公民館横の道を通り、国道を通り、小石原信号で右折し皿山地区に向かう。

バス停は旧道側の役場と道の駅の間と国道沿いの役場と道の駅の間に置く。

旧道沿いにも置く事で英彦山や閼伽井や行者堂を見ながら降りて来れる。


乗り換え:

既存の路線バスとの乗り換えは国道沿いの役場と道の駅の間で行う。

マイカーで来た人は大きくした役場と道の駅の駐車場に車を置き、国道沿いのバス停で乗り換えをする。


森林事務所、診療所、駐在所、商工会は旧道沿いの空家に移動させる。


公民館と役場は壁面緑化することで、敷地全体の緑と一体となり存在を目立たなくする。

道の駅は登窯をイメージしてつくられているので、かつての登窯の屋根らしく杉皮屋根にする。


役場と道の駅の間にあった道はなくし、敷地内を自由に巡りながら教室や道の駅、役場に行く。

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2015年

2月

02日

流山地域学習プラットホーム/YMD7

■タイトル案

流山地域学習プラットホーム −ローカル線を建築化し、地域の核を再生する−

流山地域学習プラットホーム −上家の建築化で駅とまちを繋ぎ、地域の核を再生する−

流山地域学習プラットホーム −上家の建築化で駅とまちを繋ぎ、ローカル線をまちの軸として再生する−


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2015年

1月

31日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む故郷文化・自然学校-/ITB19

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2015年

1月

30日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む故郷民宿学校-/ITB18

海士町に行った際に宿泊した、おばあちゃんが営む民宿は朝ご飯を食べる場所もお風呂も住民と宿泊客が共同で、民宿には近所の人がおしゃべりに来たりするので、ホテルや旅館に泊まっているというより、おばあちゃん家に泊まっている感覚だった。

 

玄関先で近所の人とあいさつしたり、他の宿泊客と会話が生まれたり、まちのことについて教えてくれたり、住民の生活や人となりがとても感じられた。

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2015年

1月

28日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む故郷プレイス-/ITB17

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2015年

1月

27日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む故郷プレイス-/ITB16

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2015年

1月

25日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む故郷プレイス-/ITB15

小石原の俯瞰写真

皿山地区が木々で守られていることが分かる。

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2015年

1月

16日

流山地域学習プラットホーム/YMD6

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2015年

1月

04日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む道の駅公園-/ITB13

1963(S38)年 Before plan:住民が暮らすエリアの中心に買い物の場や交流の場があった

●盆地で川が流れる部分に田畑が広がり、住民はいくつかの世帯が集まって暮らしている

●一部の住民は英彦山が見える場所に暮らしていた。

●盆地の中心に周辺のまちへと繋がる道の結節点で小石原宿があったため、住民が暮らすエリアの中心に買い物の場や交流の場がありまちの重心となっていた。

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2014年

12月

26日

流山地域学習プラットホーム-ローカル線を建築化し、地域の核を再生する-/YMD5

■シナリオ

駅は未だ土木の領域として考えられ、人が過ごす空間としての認識がない。また近年、廃線となっているローカル線は増えている。首都圏にありながら廃線の危機にある、千葉県の流鉄流山線を選定する。流山線は、つくばエクスプレス(TX)が開通したことで交通手段が移ってしまった。終点の流山駅周辺はかつての中心地であったが、街の中心はTXのおおたかの森駅に移って来ている。現在、旧市街は観光地化されているが、十分な観光客を呼び込めているとは言えない。

そこで、流山線を建築化し、流山駅と街の境界をなくすことで地域の核として再生する。

流山線の各駅に塾、図書館機能を置き、沿線の小・中学生や高齢者が流山線を利用するようになる。流山駅はカフェ、塾、図書館、役場、博物館の機能を入れ、地域の学習センターとなる。

ホームと建築の床のテクスチャーをそろえ、そのテクスチャーが観光ルートにまで続いていることで道と駅と建築が一体となり、街まで人を導く。駅は旧市街の拠点となり、住民の生活の場となる。

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2014年

12月

26日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む道の駅公園-/ITB12

シナリオ

地方の若者は地霊を理解しないままシビックプライドを育めずに都会へと出てしまう。福岡一高齢化している東峰村の小石原には文化や観光スポットはあるが、交通の便が悪く、まちで住民が過ごせる環境が整っていないため、シビックプライドを育めていない。住民がまちを歩きたくなるアトラクションと歩ける環境を整え、登り釜から煙が立ち上る風景を取り戻し、住民も来訪者も利用する道の駅公園をつくることでシビックプライドを育む。

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2014年

12月

09日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む神楽文化学校-/ITB11

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2014年

12月

06日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む神楽文化学校-/ITB10

村で祭りを行っているところは5カ所あります。

①小石原地区:千灯明・夜神楽、くんち

②鼓地区:春歩射(春祭り)、ヨド、くんち

③大行司地区:ヨド、くんち×(戦後復活しなかった)

④岩屋・竹地区:岩屋祭り

⑤福井地区:御星様祭り(くんち)

※ヨド:夏祭り。「宵宮(よいみや)」の意味で(柳田国男「日本の祭」)、本来は神聖な祭り。

 

※くんち:九州北部における秋祭りの呼び名。 収穫を感謝して奉納される祭り。

祭りが開かれていたのは各地区の神社です。どこで神楽の練習等を行っていたかは、調べ中です。

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2014年

12月

03日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む神楽文化学校-/ITB9

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2014年

11月

28日

地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む神楽文化学校-/ITB8

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2014年

11月

21日

地霊を顕在化する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む神楽文化学校-/ITB7

私が地霊と言ってるものが、文化的景観として選定されているものの要素となっているものだと思いました。

http://www.bunka.go.jp/bunkazai/shoukai/keikan.html


調べてみると、東峰村の小石原焼が伝わってできた小鹿田焼をやっている大分県日田市小鹿田皿山・池ノ鶴地区が文化的景観として選定されている事が分かりました。

ここが選定理由として、水・土・木といった地域の資源を活かし、皿山地区では窯業、池ノ鶴地区では棚田での農業が営まれていて、当時の生活や生業のありかたを理解する上で貴重な文化的景観であるとされているからです。背景としては、日田市北部を南流する小野川の源流の一つである大浦川及び五色谷川が形成した狭隘な谷地があります。

https://www.city.hita.oita.jp/bunkazai/page_00087.html

 

東峰村がこの地区の生業とほぼ同じなのに選定に至っていない理由は、小石原・皿山地区の場合は、砕土に使用していた唐臼や登窯を現在は利用していない点や、茅葺きの家屋が少ない点があるとされていて、竹・岩屋地区は保存活動も行われ文化的価値は高くなっているものの選定には至っていないということが分かりました。

(参考資料)

・福岡県東峰村における文化的景観と観光(第1報)

http://www.kyusan-u.ac.jp/J/imi/jimimivol.44_content_e.pdf

・福岡県東峰村における文化的景観と観光(第2報)

http://www.kyusan-u.ac.jp/J/imi/jimimivol.45_content_e.pdf

 

両地区の背景には英彦山の修験道の文化が絡んでいるのですが、それらが分からないことが一番問題だと思っています。提案では、地区に点在する文化的景観の構成要素と背景としてある修験道の人々が築いたものをその土地について学ぶ施設(神楽文化学校)で繋ぐ事で、かつての繋がりや軸を顕在化しようと考えています。


これを踏まえて、英彦山修験道について調べて、小石原・皿山地区について画にまとめました。

竹・岩屋地区についてはこれからまとめます。

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2014年

10月

14日

土地を体感する建築-東峰村の土地の文化をつなぐ拠点-/ITB6

□問題意識

地方の若者はまちの良さを理解しないまま、雇用や進学、刺激を求めて都会へと出てしまう。一旦地元を出てしまうと、地域の人との繋がる機会もない。まちの良さを理解する場や、今後まちに必要な人材を育成する場が必要なのではないか。

 

 

□東峰村サーベイ

2005年に小石原村と宝珠山村が合併。

村域の86%が山林原野で、多くは中山間地域となっている。

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2014年

10月

04日

地方中小都市を若者が出て行かなくても良いまちにする。/ITB5

●地方の衰退を防ぐシビックプライドを生み出すためにすること

雇用や地域に根ざした学校をつくり、まちで日常生活ができ、地域に根ざした教育ができる環境をつくる。その結果、若者がまちから出なくても良くなったり、都会に出ても戻って来られるので、まちと関わる機会が増え、シビックプライドを生まれる。

 

●タイトル

地方中小都市を若者が出て行かなくても良いまちにする。

-福岡県一高齢化している東峰村における旧小石原小学校窯農業学校化計画-

-福岡県一高齢化している東峰村小石原地区における再宿場化計画-

 

●概要

地方中小都市は、雇用や学びの場が整っていないため若者が都会へと出てしまい、都市の消滅の危機が迫っている。福岡県一高齢化している東峰村をケーススタディーとして、消えつつある窯業・農業の技術や、神楽の文化を受け継いでいける学校をつくることで、雇用や学びの場ができ、若者が出て行かなくても良いまちとなる。

 

 

 

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2014年

9月

27日

流山線を再生する、人まち交流駅/YMD4

□問題意識

多くの駅は、たくさんの人が集まる場でありながら、ただ通過するだけになっている。また、駅は未だ土木の領域として考えられているため、利用する側も運営する側も、人が過ごす空間としての認識がないことに問題を感じた。

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2014年

9月

21日

人と人、人とまちをつなぐ宿場/ITB4

□問題意識

交通機関の整備による利便性の向上や情報通信の発達により、地方の田舎で暮らす事が十分可能な世の中になって来ている。IターンやUターンで田舎暮らしを始める人も増えて来ている一方で、まちには役所の窓口くらいしか彼らの受け皿がなく、自分の暮らすまちに愛着や誇りが持てていない現状に問題を感じた。

 

まちについて知ろうとしても観光資源や大手企業がないと「なにもない」と言われがちだが、よく見ると広がる田園風景や小さな商店などの陰ながらまちを支えている存在がある。それらと直接関わる事ができれば、まちの特色や生活はもっと身近な存在となるのではないか。

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2014年

9月

18日

人と人、人とまちをつなぐ宿場/ITB3

調べて来たことの画を作成、第3セクターについての勉強、事例調べを行い、問題意識や方向性を考え直しました。

 

□調べて来たことの画作成

●キーパーソンひとりの力が大きい

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2014年

9月

18日

駅空間が生み出す人とまちのつながり/YMD3

□問題意識

多くの駅は、たくさんの人が集まる場でありながら、ただ通過するだけになっている。また、駅は未だ土木の領域として考えられているため、利用する側も運営する側も、人が過ごす空間としての認識がないことに問題を感じた。

 

駅やホームは、通過するだけなので自分の場所であるという認識がない。そのため駅は傷がつかないような頑丈な物、掃除がしやすい素材使うなど、管理・運営する側の都合でつくられてしまっている。

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2014年

9月

01日

人と人、人とまちをつなぐ居場所-まちへの愛着や誇りを持って暮らす-/ITB2

●海士町

キンニャモニャセンター

中央図書館+公民館

あまマーレ(保育所の旧園舎を現代版海士人宿。若者の寄り合い所としてフリースペースや工作室、調理室、園庭がありイベントやWSに使う事ができる。)

●道の駅

道の駅うきは(うきは市)

都市と農村の交流施設 にじの耳納の里(うきは市吉井町)

日田天領水の里 元氣の駅(大分県日田市)

農業者のバザール 木の花ガルテン(日田市大山町)

●武雄市図書館(佐賀県武雄市)

に行ってきました。

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2014年

9月

01日

停留所空間が生み出す人とまちのつながり/YMD2

神奈川、千葉のローカル線を見に行きました。

①流鉄流山線・・・千葉県松戸市の馬橋駅と、流山市の流山駅を結ぶ。6駅、2両編成、単線。

②京急大師線・・・神奈川県川崎市の京急川崎駅と、小島新田駅を結ぶ。7駅、4両編成、複線。

③南武支線・・・神奈川県川崎市の尻手駅と、浜川崎駅を結ぶ。4駅、2両編成、単線。

④JR鶴見線・・・神奈川県横浜市の鶴見駅と、川崎市の扇町駅を結ぶ(本線)。他2つの支線がある。13駅、3両編成、複線。

 

□問題意識

 駅は多くの人が集まる公共の場でありながら、ただ通過するだけになっているということに疑問を持った。都市部ではエキナカや駅ビルなどで目的地化しているが、郊外の駅は都市部への移動の通過点としての機能だけであるところが多い。

特に郊外の小さなローカル線では、その地元住民が主に利用し、自然に集まる公共空間であるため、まちづくりに欠かせない場となるのではないか?

 

●ローカル線の現状

ローカル線は、旅客・貨物が減少し、廃線となってしまう事例が近年増えている。

旅客・貨物の減少の要因としては、1960年代まではバスやトラックの発達が主要因であったが、それ以降は自家用車の普及(モータリゼーション)が主要因となっている。また沿線の人口減少が利用客減少を招く。少子高齢化により、周辺の団地に住む人が同時期に定年を迎えたり、高校生を中心とした通学利用が減ることにより、廃線につながることがある。そこで、ローカル線を廃止して、バスに転換するという事例もあるが、鉄道に比べて、値段が上がり、目的地までの所要時間も増え、道路状況により定時性も悪化するため、鉄道のメリットが失われてしまう。

●ローカル線再生事例

①いすみ鉄道

千葉県いすみ市と大多喜町を走る14駅、27kmのローカル線。存廃をかけて社長を公募し、観光鉄道として再建に成功した。

キャラクターグッズや、いすみ鉄道関連グッズや食品も開発して販売した。枕木オーナー制度も始まり、いすみ鉄道の存続は決定した。光客が増えた。沿線の住民や学校の生徒も熱心にイベントの手伝いや寄付をして、町中で食事や娯楽を提供している。

②和歌山電鉄

和歌山県和歌山市の和歌山駅から、紀の川市の貴志駅を走る14駅、14.3kmのローカル線。

産(和歌山電鉄や地元商工団体)、官(行政機関)、民(沿線住民)の一体活動が、鉄道の再生だけでなく、地域活性化にも繋がっている。ユニークな取り組み(地元特産品をデザインした「いちご電車」、駅長に三毛猫のたまを迎える、カラフルな車内にカプセルトレイを設置した「おもちゃ電車」など)と再建案の着実な実行(鉄道用地は和歌山県が全額補助、公有民営の仕組みを構築)、きめ細かい営業活動やイベント(運営委員会は地元商工団体、沿線学校の教員・保護者・生徒など存続運動に取り組んだメンバーで構成)により、190万人台まで減少していた年間利用者数は210万人を越えるまでに回復した。

③肥薩おれんじ鉄道

熊本県八代駅から、鹿児島県川内駅を走る116.9kmの第三セクター。

利用者を確保するために列車を観光化し、地域に利便性をもたらして、地域間交流と活性化を図った。事業としては、スタンプラリー、車内の美術館、沿線地域観光と連携企画イベント列車などがある。また、おれんじ食堂という観光列車があり、沿線の特産品を使って様々な連携先とコラボして生まれた料理を、列車内で食べられる。観光列車化することで、廃線を免れた。

いずれの事例も沿線住民のためだけではなく、観光列車とすることで、全国からの観光客に利用してもらい廃線を免れている。観光地化した結果、沿線住民の足も守られた状態である。

 

□敷地

千葉県流山市 流鉄流山線

千葉県松戸市の馬橋駅と、流山市の流山駅を結ぶローカル線。

路線距離は短い5.7kmで、6駅のみ。単線で、交換設備のある駅が一つ。終点まで11分。自動改札なはく、駅員が切符を回収する。ICカードは利用できない。電車の本数は。平日は一時間に4~5本とそこまで少なくない。

流山線は1916年に軽便鉄道(一般的な鉄道よりも規格が安く安価に建設された鉄道)として開業し、住民の要望で住民がお金を出し合って通した。社員も住民が多く、「町民鉄道」と呼ばれていた。

・馬橋駅:JR常磐線の乗換駅。島式ホームで、屋根は木造。

・幸谷駅:マンションの一階部分が駅になっている。武蔵野線新松戸駅の乗換駅。

・小金城趾駅:唯一の交換駅で島式ホーム。橋上駅舎で、北側の出入り口は古いマンションの二階。マンションは廃墟のよう。

・鰭ケ崎駅:周辺は住宅地やマンション。武蔵野線、つくばエクスプレスが近い。

・平和台駅:近くには大型量販店やホームセンターがあり、流山の商業圏の中心。

・流山駅:終点は島式ホーム。検車区がある。出入り口は旧市街側で、反対の丘陵側には出入り口がなく、歩道橋を渡る。

 
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2014年

8月

04日

人と人、人とまちをつなぐ居場所-まちへの愛着や誇りを持って暮らす-/ITB1

□問題意識:まちへ愛着や誇りを持って暮らせていない。

地方都市はコンパクトシティ化を行う一方で、地域拠点間のネットワークや拠点内のネットワークを円滑にするために車社会に対応するまちをつくっている。その結果、まちなかでは歩行者よりも車が強くなっており、今までまちにあった居場所や魅力的な路地がどんどん減ってしまい、まちの魅力や人々の居場所がなくなり、個性のないまちになろうとしている。そのようなまちで生活する今の子どもたちや若者はまちの良さや、まちらしさをしらないまま育ち、まちへの愛着や誇りがないまま都心へ出て行ってしまう。

 

□プログラム:交流センター

 

●気軽に立ち寄れる場:オープンカフェ/公園

●まちの活動が見える場:図書館/交流センター/展示室/キッチン

●まちらしさのある空間:まちとつながりのあるものを体験出来る施設

●まちの役場が身近にある:役場/広間

 

□敷地

福岡県筑後市/熊本県宇土市

 

□形態

低層/低層分棟型

 

□最終イメージ

車に頼らず、公共交通機関や徒歩で暮らせるまちづくりをして、普段たまり場(居場所)として使うことのできる人と人、人とまちをつなぐ場を提案することで、まちに愛着や誇りを持って暮らせるきっかけつくる。

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2014年

8月

04日

停留所空間が生み出す人とまちのつながり/YMD1

1.駅の開発の現状と郊外の駅

比較的大きな駅では駅とまちを繋いだり、商業施設をおいて駅自体を目的地とする工夫がされ、まちの中心という本来の役割を再生してきた。

しかし、郊外の駅のベッドタウン化した、まちの中心ではない駅では、まちの中心・観光地等の駅と同じやり方で再生しようとしても、昼間に多くの住民がいないため、人のつながりがなくなっているベッドタウンの問題は解消されない。

 

2.問題意識

駅は家と仕事場、学校の通過点にすぎないのが現状である。駅には関心がなく、鉄道に乗っている時間は無駄であり、できるだけ短くしたいと考える。

都心では駅ビルなど、目的となるものが多いため、駅であると認識することで人が集まる。

しかし、郊外では交通手段としての駅であると思っているために、駅を身近に感じないのではないだろうか。

住民が多く使うベッドタウンの小さな駅では、駅を駅だと感じさせないことで、人はその場所を身近に感じ、まちの中心となる場所ができるのではないか。

鉄道のイメージを変えることで、駅を駅と感じさせない提案をする。

 

3.プログラム

誰でも必要とする施設、自然に立ち寄りたくなる施設、

カフェ、美術館

 

4.敷地

①JR相模線の単式ホームの駅(下溝、入谷、門沢橋、宮山、香川)

単式ホームは片側に線路がないため、まちと繋がりやすい。

②マイナーな単線の路線(現在探し中です)

 

5.最終イメージ

・路線全体が一つの施設になるような提案

・土木(鉄道、ホーム)と建築(駅舎)の境界をなくすことで、人々の土木に対する知識が変わり、今までとは違ったまちづくりをする。

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2012年

12月

26日

隙のある建築設計/TGC4

隙のある建築設計

光によって視線を操作する代官山プロテスタント教会

光によって視線を操作する代官山無(多)宗教教会

 

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2012年

12月

25日

仮構性をもつ境界を用いた同時存在空間/HSGN3

仮構性をもつ境界を用いた同時存在空間

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2012年

9月

03日

隙のある建築/TGC2

隙のある建築

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2012年

9月

02日

KT1

■テーマ

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2012年

9月

02日

見立てを用いた建築/HSGN2

見立てを用いた建築

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2012年

8月

16日

隙のある建築/TGC

タイトル

隙のある建築

 

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2012年

8月

15日

2012~13(12期)修士テーマ

2012年

2月

07日

街路線分による都市の奥深さの記述/SIK

街路線分による都市の奥深さの記述

Notation of the urban depth using street segment

 

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2012年

2月

07日

軽やかな建築/KMMR13

日英タイトル

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2012年

2月

07日

陰からの建築/OTK13

日英タイトル

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2012年

1月

16日

陰からの建築/OTK12

陰からの建築 陰の重なりを用いた都市型の浴場

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2012年

1月

15日

軽やかな建築/KMMR11

軽やかな建築

バランスの際による動きを用いた渋谷祝祭堂

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2012年

1月

14日

陰からの建築/OTK11

陰からの建築 陰の重なりを用いた現代の浴場

       陰の重なりを用いた都市型の浴場

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2012年

1月

08日

軽やかな建築/KMMR10

軽やかな建築

バランスの際による動きを用いた代官山無宗教教会

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2012年

1月

07日

陰からの建築/OTK10

陰からの建築 陰の重なりを用いた現代の浴場

       陰の重なりを用いた都市型住宅

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2012年

1月

06日

軽やかな建築/KMMR9

軽やかな建築

アンバランスバランスによる動きを用いた代官山無宗教教会

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2011年

12月

25日

街路線分による都市の奥深さの記述/SIK

■街路線分による都市の奥深さの記述

Notation of the urban depth using street segment length

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2011年

12月

25日

陰からの建築/OTK9

陰からの建築 陰の重なりを用いた現代の浴場

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2011年

12月

25日

修士テーマ9・・・・・・・・・・・・・・・・・

12/25(日)中に必ず書き込むこと。

修士設計2人は問題意識・テーマ・敷地・プログラム・デザインのフローとプレゼンテーション計画を示すこと。前半のぐだぐだ話は不要。

修士論文は、一次データ・二次データを示し、分析案を複数示す。今までの全てのエクセルデータをドロップボックスに入れる。いい加減に締め切りを守れ。留年したくなくても間に合わなければ無理。

 

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2011年

12月

24日

軽やかな建築/KMMR8

軽やかな建築

アンバランスバランスによる空虚(エアリー)感を用いた新宿寺院

 

 

 

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2011年

12月

14日

陰からの建築/OTK8

陰からの建築 陰の重なりを用いた建築設計

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2011年

12月

11日

軽やかな建築/KMMR7

軽やかな建築

バランス+アンバランスによる継起性を用いた建築設計

 

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2011年

12月

11日

街路線分による都市の奥深さの記述/SIK7

■街路線分による都市の奥深さの記述

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2011年

12月

11日

陰からの建築/OTK7

陰からの建築 陰の重なりを用いた建築設計

 

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2011年

10月

28日

院ゼミ旅行9/インド

■行程表(最終版暫時改訂)

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2011年

10月

26日

軽やかな建築/KMMR6

軽やかな建築

空間の緊張と空気の可視化を用いた建築設計

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2011年

10月

25日

街路線分長による都市の奥深さの記述/SIK6

■街路線分長による都市の奥深さの記述

Notation of the urban depth using street segment length

 

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2011年

10月

25日

陰からの建築/OTK6

陰からの建築

階調の細かい陰による奥行きの認識のブレ

Architecture from shade

Blurring of recognition of the depth by the fine shade of gray scale

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2011年

10月

25日

院ゼミ旅行8/インド

■祝日

インド大使館の情報によると11/1はPratihar Sashthiなので、一応祝日だと思ったほうがいいとのことです。

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2011年

10月

24日

街路線分長さによる街路空間体験の奥深さの記述/SIK

街路線分長さによる街路空間体験の奥深さの記述

 

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2011年

10月

24日

陰からの建築/OTK

陰からの建築

奥行きのある陰に着目した実際の奥行きと空間認識のブレ

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2011年

10月

24日

院ゼミ旅行7/インド

繊維業会館は1日が祝日のため31日か2日しか行けません。

なので、

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2011年

10月

08日

軽やかな建築/KMMR4

タイトル

軽やかな建築-人を誘引するアンバランスバランスな建築-

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2011年

10月

08日

都市の被写界深度を指標とする街路景観の奥深さの記述/SIK4

■タイトル

都市の被写界深度を指標とする街路景観の奥深さの記述

 

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2011年

10月

08日

陰から考える建築設計/OTK4

■タイトル

陰から考える建築設計手法

 

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2015年

12月

18日

重厚感のある建築/SRI9

前回のルイス・カーンと、ピーター・ズントーの分析と、4つの暗さをつくるための設計手法を用いて考えました。

 

影を重ねるには、光の重ねる回数によって影の暗さの段階も変わると考え、四角い箱に隙間を作り光を入れました。光が入る方向に垂直に壁を配置することで、影を作りようにしました。

1案目(壁をズラす案)

 

2案目(開口をズラす案)

2-2(高さ方向もズラす案)

3案目(柱案)

柱の幅を内側になるに連れて大きくすることで、外側の柱の影が内側の壁に映り込むことでより暗く見えると考えました。

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2015年

12月

10日

重厚感のある建築/SRI8

重厚感とは、壁や天井、柱の厚さ、空間の厚さ、重さのことをいう。空間の重さは影の量によりつくられ、空間の厚さは暗い場所の長さによりつくられる。

ズントーが入口を小さくする理由


一般的に建物に向かうときエントランスは最初の目的で、強い視覚対象となり他の部分は背景となる。そこで、エントランスを隠すことで目的先が分からず、視覚対象は全体となる。エントランスを隠すと、視線が固定されず建物全体を動き回ることをさせることができるからです。

ルイス・カーンの平面分析を行いました。重く感じた6作品を選び、明るい空間は赤、暗い空間は青に色分けしました。

左上から、

1.フィリップ・エクセター・アカデミー図書館

2.神学大学院連合共通図書館

3.プリンモア大学エルドマン・ホール

4.ファースト・ユニタリアン教会

5.シェル・エ・バングラ・ナガー バングラディシュ首都計画 国会議事堂

6.イェール大学英国美術研究センター


上記の1957年以降のルイス・カーンの作品を参考に、平面構成は3種類に分けることができることが分かりました。

上記のルイス・カーンの平面構成と、暗さをつくる手法4つを用いて、設計を行いました。

建築面積:約2500㎡くらいを考えています。(70m×35m)

プログラム:美術館、図書館、商業施設、銭湯、教会を考えています。


暗さをつくる手法

1 余白(外部)を挿入する
2 非均質な空間を作り、光と影を混在させる
3 明暗の空間を対比させることで強調する
4 明暗の境界を曖昧にする

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2015年

12月

03日

重厚感のある建築/SRI7

101番目の家/竹原義二


この住宅にとても暗さを感じたのでその手法について考えてみました。


・余白の挿入

 (バラガン邸のように内部と外部空間が狭い敷地にもかかわらず同じくらい設けられている)

・空間と空間をズラす

 (内部と外部がズレて配置されており、均質な空間を解体して、また光と闇が混在している)

・明暗の空間を対比させる

 (暗い部屋の隣には必ず明るい部屋、もしくは明るい外部空間が配置されており、対比させることにより両方を強調している)

・明暗の境界を曖昧にする

(はっきりと内外を分ける場所と、間に曖昧な空間を設けている部分が存在し、曖昧な空間を設けることで明暗の層を増やしている)

下記の左図は、オレンジが室内、緑が室外を示しています。写真や、作成した模型を参考に、右図はオレンジが明るい部分、緑が暗部となる部分を示しました。

暗く感じる空間の開口の設け方を調べました。

 聖ベネディクト教会/ピーター・ズントー


上部にのみ開口を設け、スリガラスから光が入りシルバーペイントされた合板に光が反射されるが連続している木の柱によって影が現れ光が強調されている。

フィリップス・エクセター・アカデミー図書館/ルイス・カーン


ルイス・カーンの建築はグリッドで構成されており、中央は吹き抜けになっている。吹き抜け上部から自然光が入って中央の吹き抜けは明るく、本棚が並ぶその周りのスペースは暗くなっている。

 キンベル美術館/ルイス・カーン


コンクリートの曲面天井に外部からの光を反射させ美術館ないぶに柔らかい光が落ちている。天井部分以外の場所の素材を反射率を抑えるものにしている。天井と側面のスリットからのみ自然光を取り入れている。

 聖イグナティウス礼拝堂/スティーブン・ホール


窓を覆うように壁が設けられていて、隙間から光が漏れるように室内に入り込んでいる。壁に明暗がはっきりと現れている。

 駿府教会/西沢大良


天窓から自然光が、木のルーバーによって柔らかい光が落ちてくる。壁には光のスリットが現れる。天井高さが7.5mあり下の部分は暗くなっているが、壁面のスリットが下の方が密になっているため光を反射し明るく感じる。

影の作り方について写真やCGを用いて考察してみました。

 柱の太さを変化させてみたが、柱が細くなるにつれて外部からの光が直接入ってきて暗さが薄れている。

光に向けて垂直に壁を配置することで光を受け止め、暗い場所を設けることが多い。直接光を見えないよに、開口部を制限するか、正面を決め背後に窓を設けていることが多い。

 空間のズラし方について考えました。ズラし方の種類には、一致、貫入、隣接、上下、分離にわかれると考え、それにより窓の設け方や、壁、柱の位置や太さが変化していると考えられ、これからその分析をしていこうと考えています。

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2015年

9月

29日

 素材加工によるマチエールを用いた設計手法 / SRI6

なぜ組積造に惹かれるのか?

アンコールワットを見に行った際に、つなぎ目のモルタルなどはなく、ただ石を積み上げた建物なのに簡素に見えることはなく緊張感のある静寂な空間を作り出していることに惹かれた。

また、組積造は外から見たら窓が少なく暗いイメージけれど、内部は想像以上に明るく柔らかい光で包まれた空間になっているところが良いところであると思います。


積み方、開口の開け方によって、光の入り方、煉瓦の影の落ち方によって変わる、空間の変化を調べていこうと思います。

教会の開口の開け方を見てみました。

光の教会 / 安藤忠雄


室内の色味が少なく、光と影がはっきりとしているため、正面の十字架の開口に、より意識を集められるようになっている。横の壁は光を取り入れるのみで、外部の風景とは切り離されている。

駿府教会 / 西沢大良


壁には開口がなく、天窓からのみ光がはいるようになっている。天井と壁は無垢の板で覆われていて、その板幅を下から上へ小さくして、上部は糸のように細くなっていて、柔らかいガーゼのような透過光が降り注いでいる。

 

Cristo Obrero Church / Eladio Dieste


正面を見ると開口は一切ないように感じられるが、壁が波を打っていいて正面から見えない上部から正面に向かって開口が設けられている。


入り口から祭壇に向けて開口の幅を大きくし、光を集めるようにした。暗い空間からだんだん明るくなるため、意識を正面に集めることができる。


入口から正面をみると開口はないが、全体的に室内が明るく感じられる。祭壇側から入口方向をみると、隙間から直接光が入り、照らしたい方向へ光を操作することができる。




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