陰からの建築 陰の重なりを用いた現代の浴場
陰の重なりの意味
複雑な陰の階調が遠近感をつくる。
陰の薄く明るくなっているところは実際の境界の距離の奥行きを感じ、濃く暗くなっていくところは実際の距離以上に奥行きを感じる。
陰の重なりは境界がブレたように認識させる。(大澤さんの修士のぼかしで奥を認識させることに含まれると理解しています)
だから距離感が掴みにくいと考える。
日本の浴場_銭湯の衰退
銭湯の衰退は進む原因は毎日湯を沸かすのに莫大な費用がかかり元がとれずにいる。
また、公衆浴場は体を清める禊から始まり江戸時代銭湯が出来始めてからは入浴の場、コミュニケーションの場として機能していたが、
現在では癒しや健康、美容の効果を求めクアハウス、スーパー銭湯が登場しニーズが変わってきているのも衰退の原因と考えられる。
様々な浴場
ローマ時代のテルマエ→肉体的な健康増進の場であると同時に社交、娯楽の場。
フィンランドのサウナ→サウナ、社会的役割、精神的役割も担っていた、死者は葬式の前にサウナに横たえられた。また悪魔払いも行われた。
イスラムのハマーム →入浴することで神の啓示が得られると信じていた。浴場での瞑想の場。水の寺院であり休息の場。
江戸時代の銭湯 →蒸気浴の風呂屋、温浴の湯屋に区別されていた。休息、交流の場。
陰の重なりによる現代の浴場
生活の延長にあり日常的だった銭湯は徐々に日常の生活を豊かにするための場と変わりつつある。
イスラムのハマームやフィンランドのサウナのような精神的な場、非日常的な空間を陰の重なりによって作り出す。
陰の重なりから作られた空間は、内部と外部の境界がブレたように認識するため閉じていても外を意識する。また、暗くなっているところでは視覚的情報が減り他の感覚を研ぎすまされる。
外を意識し感覚が研ぎすまされたことで、帰り道や日常で気付かないことが気付き会話のきっかけとなりコミュニケーションを生む。
高齢者が集中し居住する
東京都日野市豊田駅北側は昭和30年に整備された団地が残っているため、豊田駅北側の地区は日野市全体からみても高い高齢化率を誇っている。
そのため、孤独死や認知症など高齢者が抱える問題を無視出来ない状況にある。
陰の重なりによる現代の浴場によって、感覚は研ぎすまされ脳に刺激を受け認知症予防ともなり、コミュニケーションのきっかけが高齢者の繋がりをつくり孤独死を未然に防ぐ。
敷地_墨田区
墨田区京島地区は木造密集地区に起こりうる火災による問題を抱えている。
平時のコミュニティを深め災害時に協力して行動できるように陰の重なりによる現代の浴場はコミュニケーションのきっかけをつくる。
また、雨水を貯めておけるようにすれば、浴場を木造密集地区の車が入って来れないような場所へ配置することで、もし火災が起こっても消化活動ができる。
水を溜め精神を切り替えさせ、街にいくつも配置することで水に囲まれた状態となり火災の延長を防ぐ結界となる。露地に設置される蹲踞のような浴場として機能する。
敷地は二つシナリオを書いて走らせてみました。26日までに設計図面をかきます。
コメントをお書きください
admin (水曜日, 28 12月 2011 18:12)
*陰の重なりによって、奥行きが知覚しにくい空間が出来る。そのことと浴場を設計することはどうつながるのか?
*ただ空間を曖昧にすること(例えば、OSWのぼかし)とどこが違うのか?
*陰から考えるとはどういう意味で、今までの設計とどう違うのか?
これらを説明できなければならない。現状は独りよがりなストーリーであり、説得力がない。これではB4と変わらない。
敷地は、日野でも京島でもいいが、どちらもストーリーになっていない。
日野は、高齢化する団地をコミュニティー施設で救う計画。それ自体はありえるが、高齢者は暗い空間は苦手なはずでは?
京島は木密エリアでも難しい。ここで書かれているのは防火用水の話であり、浴場である必要はないし、陰とも関係がないのでは?
ただ設計すれば良いのではなく、設計しながらストーリーを作り上げていくこと。
現段階では日野の方が良いが、プログラムがコンセプトに相応しいとは思えない。
admin (土曜日, 31 12月 2011 12:01)
勝手に進めないで、ストーリーをきちんと練る。
同じことばかり繰り返さずに、質問に答える。
otk (水曜日, 04 1月 2012 23:00)
*陰の重なりによって、奥行きが知覚しにくい空間が出来る。そのことと浴場を設計することはどうつながるのか?
街中にある浴場は周囲の視線から守るために閉鎖的にならざるを得ない。また地方のリゾート地や温泉地のように周囲の視線がない場所でない限り外部との関係をつくることは難しい。
奥行きが知覚しにくい空間になれば、閉鎖的な内部空間以上の奥行きを知覚することで、心理的な距離が生まれ外部を意識し開放的に感じる。
閉鎖的な空間を開放的に感じさせることに繋がりがあると考えます。
*ただ空間を曖昧にすること(例えば、OSWのぼかし)とどこが違うのか?
ぼかしは段階をもってAからBの空間を分ける中間領域のことで、陰の重なりに濃淡があることで壁や天井の2次元上に奥行きを知覚させる錯視です。
また、濃淡があることで錯視を引き起こす部分と起こさない部分が同時にでき、空間を分ける境界がブレていると認識し視覚的な緩衝を作り出します。
*陰から考えるとはどういう意味で、今までの設計とどう違うのか?
光の足し算と光の引き算
今までの設計は窓を開け光量を足していき影を無くす考え方に対して、陰から考えるというのは光を減らしていき陰をつくる、光を減衰させていくことが違います。
*日野は、高齢化する団地をコミュニティー施設で救う計画。それ自体はありえるが、高齢者は暗い空間は苦手なはずでは?
高齢者は、若年者に比べて暗順応の反応が遅いですが、明暗をきっぱり分けて設計するのではなく、浴室に向かうまで徐々に暗くしていけば暗さに目を慣れさせる設計をしようと考えています。
*京島は木密エリアでも難しい。ここで書かれているのは防火用水の話であり、浴場である必要はないし、陰とも関係がないのでは?
木密地区での防火対策の話と浴場の話が分離している状態です。浴場の外部に街の人と水との関係が持てる親水空間を作り出し、防火拠点と機能させることを考えていました。陰との繋がりがない状態になってます。
admin (水曜日, 04 1月 2012 23:20)
・・・・これがお正月かけて考えた結果??
年末とまったく同じ。あれでは考えが浅いから質問している。
そう大晦日に赤字で書いたはずだが、読んでいないのか?
「奥行きが知覚しにくい空間になれば・・・心理的な距離が生まれ外部を意識し開放的に感じる」
→本当か??? それはなぜか?日本家屋の闇を見て外部を意識するのか?
勝手な思い込みでは?
「ぼかしは段階をもってAからBの空間を分ける中間領域のことで、陰の重なりに濃淡があることで壁や天井の2次元上に奥行きを知覚させる錯視です。」
→日本語がよくわからない。これの主語は何か?具体的な違いを正確に述べる。
「濃淡があることで錯視を引き起こす部分と起こさない部分が同時にでき、空間を分ける境界がブレていると認識し視覚的な緩衝を作り出します。」
→境界がぶれているとはどういうことで、どんな視覚的な緩衝が出来るのか?
「今までの設計は窓を開け光量を足していき影を無くす考え方に対して、陰から考えるというのは光を減らしていき陰をつくる、光を減衰させていくことが違います。」
→光を減らしていくのだろうか?間違っているのでは?
「高齢者は、若年者に比べて暗順応の反応が遅いですが・・・暗さに目を慣れさせる設計をしようと考えています。」
→これも間違っていると僕は思う。
以上、自分の修士設計だから、真面目にストーリーを考えろ。