軽やかな建築/KMMR7

軽やかな建築

バランス+アンバランスによる継起性を用いた建築設計

 

■問題意識

「不均斉な美が作り出す動き」

不均斉美がもたらす、静止したものに動きを与える操作に魅力を感じた。

芸術心理学者ルドルフ・アルンハルムは、「水平垂直方向よりも斜め方向の方が動的イメージや、軽量感を与える」と述べている。

日本芸術の生け花では基準となるバランス(垂直水平要素)とアンバランス(斜要素)が同時存在し、水平垂直からの逸脱によって「継起性をもった動き」を作り出している。

バランス+アンバランスが作り出す「継起性をもった動き」に着目し、空間や人の動きを誘う建築空間を作成できないだろうか。

 

■分析

ロンシャン礼拝堂は、厚みをもった壁面に開口と絞りを与えることで継起性のある空間を実現し視線を誘導しているが、単一空間内にとどまってしまっていため、人の動きを誘うような空間構成にはなっていない。

 

■プログラム

日本文化教室を併用する無宗教寺院

本来、寺院建築は都市や民間に開かれ、地域性をもったコミュニティー拠点であった。

しかし今日において、その宗教性や檀家制度、維持管理の面で現実性(社会性)を失い、寺院空間を組織的に維持するコミュニティが希薄化してしまっている。

行いこそ仏教の神髄であって、その行いを入れるに都合の良い器、それが寺院空間であるのではないか。

また、日本文化を広める教室は商業ビルやマンションの空きスペースで行われているケースが多く、都市に埋もれてしまっているのが現状である。

公共の寺院と複合することで、日本文化のアクティビティーを表面化し、若者や外国人観光客対して広く知らしめていくきっかけを作り出していく。

 

■敷地

東京都港区南青山6丁目

敷地面積約

3000㎡

青山は商業地域と住宅地域が混ざり合った地域である。根津美術館が新たにできたことで今まで訪れることのなかった、様々な年代の人が敷地周辺に多く訪れるようになった。

日本文化を形成する茶道・華道教室などは街の中の見えない場所(商業ビル、アパートの空きスペース)に押し込まれてしまっている。そこで、商業・芸術・住宅・教育施設が数多く存在する青山に若者・地域住民・外国人を中心に日本の文化を学び継承していくコア/ハブとなる建築、ゾーンを作ることで青山に新しいキャラクターを作る。

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コメント: 1
  • #1

    admin (月曜日, 12 12月 2011 14:00)

    ・・・・・・・。これもひどい。まさにB4以下。
    しかも、中間発表から後退している。

    アンバランスバランスとエアリーを合体させたものを作るのではないのか?
    アンバランスバランスにも動きがあり、エアリーにも動きがある。B4の時、既にそんな話をしていたはず。

    プログラム・敷地ともに思いつきレベル。日野市って何?
    卒制テーマではなく、修士設計テーマを考える。

    真面目にやってこれなら、B4のKMMRにも負けている。