地霊を体感する建築-福岡東峰村のシビックプライドを育む道の駅公園-/ITB13

1963(S38)年 Before plan:住民が暮らすエリアの中心に買い物の場や交流の場があった

●盆地で川が流れる部分に田畑が広がり、住民はいくつかの世帯が集まって暮らしている

●一部の住民は英彦山が見える場所に暮らしていた。

●盆地の中心に周辺のまちへと繋がる道の結節点で小石原宿があったため、住民が暮らすエリアの中心に買い物の場や交流の場がありまちの重心となっていた。



2015(H27)年 Before plan:まちから住民の買い物の場や交流の場がなくなった

●新道開通と車の普及により、英彦山が見える旧道が普段使われなくなった。

●国道沿いに道の駅や役場などの高さのある建物が建ったので旧道から英彦山が見えなくなった。

●車社会のにより宿が機能しなくなったことで、住民の買い物の場や交流の場がなくなった。

●小学校の統廃合でコミュニティー形成の場がなくなった

●国道211号沿いに窯元が進出した後に公共機能が南に集まり、更に人の住むエリアが北に広がったことで、まちが大きくなった。

●まちに住民が最低限の買い物ができる場がないので、車で村外に出て買い物するしかない。

既存道の駅:農産物直売所・焼物物産館・レストラン・トイレ・情報コーナー



Master plan:まちから住民の買い物の場や交流の場となる道の駅公園

●新交通システム:移動販売・配達のサービスも行う小石原巡回バス

今後更に高齢化が進み、車を運転できない人々が増加すると考えられる。そこでまちから出なくても最低限の買い物はできるまちにする。

いくつかの世帯が集まって暮らし、小さいまちでもあるため巡回する時間はかからないため、住民の乗降の際に販売・宅配を行う。

巡回ルート距離:約9.2km 車13分(40km/hで走行した場合)

毎回違ったものを販売・配達して、1回の買い物時間を短縮する。

朝:巡回バス+パン移動販売

昼:巡回バス+野菜移動販売

  巡回バス+弁当配達・販売

  巡回バス+果物移動販売

  巡回バス+お菓子販売

夕:巡回バス+酒移動販売

●公共施設を道の駅や役場のある場所に集め、コンパクトなまちをつくる。

●英彦山眺望の妨げになる建物をなくす。



共同で登り窯を使うことができていない理由:

●以前よりも焼き物が売れなくなったため生産量が減り、電気窯やガス窯よりも登り窯は大きいためコストがかかる。

●火を焚き続けなければならないので労力がかかる。

●かつては強い火力が必要な壺や大皿が作られていたので登り窯が使われていたが、今は売れないためあまり作られていない。


窯元に共同窯として登り窯を利用してもらうだけでは難しいので、ほかの利用者を考えました。

●提案建築のcafeのピザやパンを焼く窯として利用。(益子に登り窯をピザ釜に利用しているcafeがある)

登り窯から煙が立ち上る窯元らしい風景を取り戻す以外に、実際に登り窯を見たり触れたりすることでまちらしさをだしていく

●登り窯をカフェとして利用する(窯中喫茶 http://tougeimura.jp/honten/kiln/)

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コメント: 3
  • #1

    admin (土曜日, 10 1月 2015 16:01)

    *前回と今回を足して、マスタープランを描き、ゴールを示す。

    *公共施設を集めるのは、現実的か?
    *英彦山眺望の妨げになる建物をなくすことも現実的か?

    *大幅な都市改造ではなく、建築的なアイデアとデザインで、町を変えること。

  • #2

    ITB (土曜日, 10 1月 2015 16:02)

    今集めようと思っている公共施設は山の中にある老人ホームです。
    山奥で隠されたように暮らすよりも、公共施設が集まって人気がある場所で暮らす方が、今までの生活との変化もあまりなく暮らしていけると考えました。
    また、子供からお年寄りまで使える場所を作りたいので、高齢者には老人ホームが道の駅や診療所、役場に近い方が便利だと思い、集めようと考えました。

  • #3

    admin (土曜日, 10 1月 2015 16:04)

    *それは集めるのではなくて、ただの新築である。
    *今ある施設はどうするのか?そもそも老人ホームがどういう場所か理解しているだろうか?

    *行政マンが考えるようなアイデアではなくて、「設計者」のアイデアを示す。
    *今までのアイデアは全て生き残りでいい。但し、現実的な提案を考える。