流山地域学習プラットホーム-ローカル線を建築化し、地域の核を再生する-/YMD5

■シナリオ

駅は未だ土木の領域として考えられ、人が過ごす空間としての認識がない。また近年、廃線となっているローカル線は増えている。首都圏にありながら廃線の危機にある、千葉県の流鉄流山線を選定する。流山線は、つくばエクスプレス(TX)が開通したことで交通手段が移ってしまった。終点の流山駅周辺はかつての中心地であったが、街の中心はTXのおおたかの森駅に移って来ている。現在、旧市街は観光地化されているが、十分な観光客を呼び込めているとは言えない。

そこで、流山線を建築化し、流山駅と街の境界をなくすことで地域の核として再生する。

流山線の各駅に塾、図書館機能を置き、沿線の小・中学生や高齢者が流山線を利用するようになる。流山駅はカフェ、塾、図書館、役場、博物館の機能を入れ、地域の学習センターとなる。

ホームと建築の床のテクスチャーをそろえ、そのテクスチャーが観光ルートにまで続いていることで道と駅と建築が一体となり、街まで人を導く。駅は旧市街の拠点となり、住民の生活の場となる。

Before Plan  

流山駅と旧街道は、昭和63年にできた現在の流山街道によって存在が分かりにくくなっている。また、流山駅を降りてから、図書館や市役所は近くにあるにも関わらず、どこにあるのか分かりづらい。黄色で示した道は車の通りが多く広い道で、駅と公共施設と歴史的な町並みを分断している。

また、現在の観光ルートは隣の平和台までの広範囲となっている。

Master Plan

観光ルートは駅の敷地も含めてループさせ、再び駅に戻ってくるようにする。旧市街で見てきた歴史をさらにギャラリーや図書館で知ることもできる。敷地はプロムナードになっていて、どこからでも入れる公園のような場所。中央図書館や市役所への道のりも分かりやすくする。

観光ルートには中央図書館が運営する小さな図書館+カフェを点在させ人々の留まる場を作るとともに、各店のおすすめ本を貸し出しする「マチナカ図書館」で、街と人の関わりが生まれ、住民も観光客も再び訪れたくなる街となる。

提案 流山駅

既存の駅舎に近い乗降場にある電車以外は待機列車。待機中は部屋の一つとして使える。

改札のゲートをなくし駅に電車が着くときに駅員に切符を渡すだけにすることで、電車が停まっていないときはホームという認識が無くなる。

一番南にある駐車場に車を停めて、旧市街を散策する。

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    admin (土曜日, 27 12月 2014 09:43)

    *修士設計だから、ただ設計しただけではなく、他の地域でも応用出来るように説明する

    *参考になるプロポーザルコンペ案を探して、ダイアグラムを描いてみる。

    *駅ゾーンと商店街をつなぐルートを4~5本設定し、複数のループを作成。
    *引き込み線を利用。流鉄事務所と流鉄ギャラリーも組み込む。
    *駅の乗り降りはこれで大丈夫か?
    *市役所側へはどうやって行くのか?
    *市役所レベルへの到達方法を考える。
    *図書館へのアプローチは?