陰から考える建築設計/OTK3

■タイトル

陰から考える建築設計-エッジを曖昧にさせる陰の壁を持った現代の浴場-

 

日本建築は柱と梁に囲われたすき間の空間で出来ている。そのすき間を竹や板の線材を使い、屋根や床を埋めていく際にまたすき間が出来るつくり方をしており、すき間が細かく小さくなっていくが、完全に閉ざされることはない。

旧北村家住宅1/30の模型写真内観。

 

日本家屋に見られる微細な変化を持つ陰とは、床のshadeに柱のshadowの重り、shadow+shadeタイプ。壁のshadeにすき間からの光が回りこみ、また反射した光がshadeに重なる、shade+lightタイプ。屋根のshadowに壁のshadeが重り、床から反射した光がshadeとshadowが重なった部分に落ちるshadow+shade+lightタイプの3つある。重なりあう陰は立体感を生む。

①多方向から入り込む間接的な光

 多方向から入り込む間接的な光は部屋の奥まで反射する

②小さなレベルの変化

 地面から少しずつ高くなることで反射する光が落ちる量に差ができ陰に変化が出来る。

③フィルターとしての壁

 光を完全には遮らず、ろ過するように光の量をコントロールする

④テクスチャーの凹凸とすき間

 竹による格子は乱反射を促す

⑤勾配のある屋根

 角度の着いた反射面は光の進む向きを変える

床を覆う大屋根のすき間から多方向からの光を取り入れ、大屋根が間接的な光を作り出す。

小さな面の高さの変化によって陰の濃さに違いを生む

すき間とボリュームの高さの違いによって乱反射を促す。

 

壁に角度をつけた壁はすき間を作りながら反射板のように光の方向を変える。

中国南画の積墨法は薄い墨を幾重にも重ね、陰に立体感を作り出している。

 

微地形モデル+凹凸すき間モデルを複合

チューブ状のボリュームを重ね集め内部空間を作ることで、多数の反射面をつくり立体的な陰を作り出している。

屋根勾配モデル+多方向間接光モデルを複合

壁に角度をつけお互いを支えながら覆っていくことで、shadow、shade、lightを重ね合わせていく。

 

積墨法を建築に置き換えると屋根や壁、ボリュームなどを繰り返し重ね合わせていくことである。

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コメント: 1
  • #1

    admin (水曜日, 05 10月 2011 00:08)

    KMMRよりはましだが、話がバラバラで、これもB4以下。
    こんな一般論を何度聞いても仕方がない。これらは論理がないから全てモデルではない。
    この先を考える。

    *隙間と微細な(変化?)陰との関係は?
    *微細な陰はどのようにすると出来るのか?そのコントロール方法と効果は?

    いい加減に真面目に考える。出来ないなら、M1M2で議論をする。
    全員分からないなら、あきらめる。